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4カ国以上のリーグを制した名将、名選手たち

掲載: 2017年4月30日(日), 18.30CET
欧州で4カ国以上の国内リーグを制した経験がある監督はわずか5人、選手でも8人しかいない。UEFA.comでは、これら欧州国内リーグの達人たちの実績を紹介する。
文: マジド・モハメド
4カ国以上のリーグを制した名将、名選手たち
バイエルン・ミュンヘンを率いて自身初のドイツ・ブンデスリーガ優勝を決めたカルロ・アンチェロッティ監督 ©Getty Images

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掲載: 2017年4月30日(日), 18.30CET

4カ国以上のリーグを制した名将、名選手たち

欧州で4カ国以上の国内リーグを制した経験がある監督はわずか5人、選手でも8人しかいない。UEFA.comでは、これら欧州国内リーグの達人たちの実績を紹介する。

UEFA.comのまとめによると、欧州で4カ国以上の国内リーグを制した経験があるサッカー関係者は、監督で5人、選手でも8人しかいない。この記事ではこれら欧州国内リーグの達人たちに敬意を表し、その実績を紹介する。

監督

カルロ・アンチェロッティ - イタリア、イングランド、フランス、ドイツ
29日にドイツ・ブンデスリーガで優勝を決め、いわゆる「5大リーグ」のうち4つで優勝を経験した唯一の指揮官となったバイエルンのアンチェロッティ監督は、「とても満足している。ブンデスリーガでの今シーズンは、素晴らしい経験になった」と喜びを語った。同監督はこれまでにACミラン(2003-04シーズン)、チェルシー(2009-10シーズン、そしてパリ・サンジェルマン(2012-13シーズン)で各国リーグを制しており、今回これにドイツが加わった。このイタリア出身の戦術家は、レアル・マドリーを率いていたときにもスペイン・リーガ優勝に迫ったが、2013-14シーズンはアトレティコ・マドリーに3ポイント、続く2014-15シーズンにはバルセロナに2ポイント及ばず、5大リーグ全制覇をあと少しのところで逃している。

エルンスト・ハッペル - オランダ、ベルギー、ドイツ、オーストリア
ハッペル監督はかつて、自らのサッカー人生を振り返り、「私の場合は、すべてが報われたので何の後悔もない」との言葉を残している。オーストリアでDFとして活躍したのち、指導者に転じたハッペル監督は1970年にフェイエノールト、1983年にハンブルクを欧州チャンピオンズカップ優勝に導き、異なる2つのチームで欧州制覇を達成した最初の監督となった。さらに国内リーグでも、フェイエノールトにオランダのリーグタイトルをもたらしたほか、ベルギーのクラブ・ブリュージュで3回、ドイツのハンブルクで2回、さらにオーストリアのスワロフスキー・チロルで2回、優勝を経験している。1992年に亡くなると、ウィーンにあるオーストリアを代表するスタジアム、プラーターシュタディオンはその功績を称えて、エルンスト・ハッペル・シュダディオンに改名された。

©AFP

トミスラフ・イビッチ - ユーゴスラビア、オランダ、ベルギー、ギリシャ、ポルトガル、フランス
「彼の指導法は独特で、何かを思い出すといつでも大量のメモをとっていたよ」と振り返るのは、ベンフィカでイビッチ監督の指導を受けたFWジョアン・ピントだ。監督/選手として、5カ国で国内リーグを制した唯一の人物であるクロアチア人のイビッチ監督は生前、欧州全土で15チームを率いた実績を持つ。1970年代にはハイデュク・スプリトを3度のユーゴスラビア1部リーグ制覇に導き、さらにオランダのアヤックス(1976-77シーズン)、ベルギーのアンデルレヒト(1980-81シーズン)、ギリシャのパナシナイコス(1985-86シーズン)、ポルトガルのポルト(1987-88シーズン)で優勝を経験している。またフランスのマルセイユがリーグ優勝を果たした1991-92シーズンも、途中までチームを率いていた。

ジョゼ・モウリーニョ - ポルトガル、イングランド、イタリア、スペイン
「私を傲慢とは呼ばないでほしい。だが私は欧州王者であり、自分を特別な存在(スペシャル・ワン)だと思っている」。最初にチェルシーの監督に就任した際の記者会見でこう豪語した指揮官は、その言葉通り、チェルシーを50年ぶりのイングランド王者へと導いた。UEFAチャンピオンズリーグを2度制覇した数少ない指揮官の1人でもある“スペシャル・ワン”は、その戦術眼を武器に、国内リーグでも4カ国で8回、タイトルを獲得している。その内訳はポルト(2002-03、2003-04シーズン)、チェルシー(2004-05、2005-06、20014-15シーズン)、インテル(2008-09、2009-10シーズン)、レアル・マドリー(2011-12シーズン)だ。

©Getty Images

ジョバンニ・トラパットーニ - イタリア、ドイツ、ポルトガル、オーストリア
「私が興味を持つのは、自分がこれまでやってきたことではなく、これから成し遂げることだ」と話す、このイタリアの名将は78歳を迎えた今も過去の栄光にすがるつもりはないようだ。UEFAカップを3回制した唯一の指揮官でもあるトラパットーニ監督は、国内リーグでも10度の優勝を経験。10年にわたり率い、黄金時代を築いたユベントスではイタリア・セリエAで6回優勝しているほか、1988-89シーズンにはインテルに待望のスクデットをもたらした。イタリアを離れたあとも、1996-97シーズンにバイエルン、2004-05シーズンにベンフィカ、さらに2006-07シーズンにザルツブルクを優勝に導いている。

選手

ズラタン・イブラヒモビッチ - オランダ、イタリア、スペイン、フランス
現在マンチェスター・ユナイテッドに所属するFWは、自らにとって通算32個目となるタイトルを獲得したのち、「自分は移籍してきたすべてのクラブでタイトルを獲得してきた。年齢を重ねるほど、その価値がわかるよ」と語っている。アヤックスで2度のオランダ・エールディビジ優勝を経験したのを皮切りに、インテルでは在籍した3シーズンすべてでセリエAのタイトルを獲得すると、2009-10シーズンにはバルセロナでスペイン・リーガも制覇。しかし最も多くのタイトルを制したのはフランスで、パリ在籍時には4度の優勝に輝いている。

イジー・ヤロシーク - チェコ、ロシア、イングランド、スコットランド
このチェコ出身のMFは「古巣の動向は、すべて今でもチェックしているよ」と述べている。だが、これまでに在籍したクラブが10を数えることを考えれば、これは楽なことではない。ヤロシークはスパルタ・プラハでは6度優勝し、2003年にはCSKAモスクワでロシア国内リーグを制覇。さらに続く2004-05シーズンには、チェルシーで同クラブにとって50年ぶりとなるイングランドのタイトル獲得に貢献している。その後はグラスゴーに活躍の場を移し、セルティックでの2シーズン目に1部リーグ優勝を達成したほか、UCLでも記憶に残る健闘を見せた。

©Getty Images

マテヤ・ケジュマン - セルビア、オランダ、イングランド、トルコ
「自分が人として成長できたのは、サッカーのおかげだ。サッカーを通じてたくさんの文化や人々と触れ合うことができたからね」と語るこのFWはチェルシーを始め、9カ国のチームでプレーし、5カ国を操る。2011年に当時の所属先だったバテ・ボリソフが国内リーグを制した際には、出場試合数が少なかったために優勝メダルを手にできなかったが、これがカウントされていれば、5カ国でタイトルを獲得した史上初の選手になるはずだった。ケジュマンはまず、パルチザン所属時の1999年にセルビア王者に輝くと、PSVアイントホーフェンでオランダ・エールディビジを制覇。チェルシーでイングランド・プレミアリーグを制したのち、2007年にはフェネルバフチェでトルコ王者となっている。

マクスウェル - オランダ、イタリア、スペイン、フランス
このブラジル出身のSBは、その選手生活の大半をイブラヒモビッチと共に送ってきた。マクスウェルが2012年にパリに加入したことで、両選手は計4つのクラブでチームメートしてプレー。イブラヒモビッチも「マクスウェルは世界で一番いいやつだよ。テディベアのように癒してくれるものが欲しくなったときは、マクスウェルで決まりだね」とこの盟友を称えている。2人はアヤックスで共に2001-02、2002-03シーズンと2連覇を達成したのち、インテルでも3回スクデットを獲得。そこからはイブラヒモビッチが1シーズンでバルセロナを去ったのに対し、マクスウェルはそのままクラブにとどまり、イブラヒモビッチ在籍時を含め2度のリーグ優勝を経験。しかし、またしてもパリで再会を果たし、フランス・リーグ1を4回制した。

ラデ・プリカ - デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、イスラエル
プリカは選手として唯一、北欧3カ国で国内リーグを制した経験を持つ。スウェーデンのヘルシンボリ(1999年)、デンマークのオールボー(2007-08シーズン)、ノルウェーのローゼンボリ(2009、2010年)でいずれも国内タイトルを獲得した。さらにこのスウェーデン代表FWはイングランド、ドイツでのプレーを経てイスラエルに渡り、マッカビ・テルアビブで3度の国内リーグ優勝に貢献。多くの国で成功を収めてきた秘訣は、ピッチ上でのあくなき闘争心にあるようだ。「普段はすごく穏やかな性格だけれど、特にピッチに立つと、目の色が変わるんだ。“いい人”ではなくなる瞬間もあるよ」と、自らについて語っている。

アリエン・ロッベン - オランダ、イングランド、スペイン、ドイツ
ロッベンは2012-13シーズンにバイエルンでUEFAチャンピオンズリーグを制し、国内と合わせて3冠を達成。大願を成就したことで、これまで数カ国のリーグを渡り歩いてきた選手生活に、さらなる新天地を加える可能性は少なくなったようだ。当時、ロッベンは「僕も30歳になったから、新しいリーグを目指す気にはなかなかなれないね」と心境を語っていた。PSV(2002-03シーズン)、チェルシー(2004-05、2005-06シーズン)、レアル・マドリー(2007-08シーズン)でも国内王者に輝いたロッベンにとって、バイエルンで手にした6個の優勝メダルも、ドイツで迎えた黄金期を飾る勲章の1つにすぎないだろう。

ベスレイ・スナイデル - オランダ、スペイン、イタリア、トルコ
ジョゼ・モウリーニョ監督が率い、歴史的な3冠を達成した2009-10シーズンのインテルで、不可欠な存在だったのがこのオランダ代表の司令塔だ。このシーズン始めにレアル・マドリーからインテルへ移籍していたスナイデルは、UCL決勝進出に運命的なものを感じていたという。「インテルに入団したことで、(UCL優勝は)僕の夢になった。この年の決勝が(マドリーの本拠地である)サンティアゴ・ベルナベウで行われるのを知っていたからね」と、当時の心境を語っている。これ以前にも、スナイデルはオランダ(アヤックス、2003-04シーズン)とスペイン(レアル・マドリー、2007-08シーズン)で国内タイトルを獲得し、インテルを離れたのちはトルコ(ガラタサライ、2012-13、2014-15シーズン)で2度優勝に輝いている。

©Getty Images

マルク・ファン・ボメル - オランダ、スペイン、ドイツ、イタリア
「毎試合、自分の全力を出し切ることだけを考えている。限界に挑戦しているんだ」と、ファン・ボメルは肉弾戦も辞さない自らのプレースタイルについて語っていた。この武器をトレードマークとして、2005-06シーズンにはバルセロナのUCL優勝に貢献し、オランダ代表でも2010年にFIFAワールドカップ準優勝を経験している。「フェアに相手に挑み、すべてのボールを奪取しようとしてきた」と話す、典型的な妥協を知らないタイプのMFだったファン・ボメルは、その選手生活で8つの国内リーグタイトルを獲得。その内訳はPSVで4回、バイエルンで2回、バルセロナとACミランで各1回となっている。

最終更新日: 17年5月2日 2.24CET

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