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人種差別と八百長撲滅に向けた規定を強化

掲載: 2013年6月6日(木), 10.08CET
人種差別と八百長の断固撲滅を目指すUEFAの決意は、そのような違法行為に対するより厳しい罰則を定めたUEFA規律規定内の条項によって強化された。
文: マーク・チャップリン(ニヨン)
人種差別と八百長撲滅に向けた規定を強化
2013年規律規定は5月にロンドンで行われたUEFA理事会で承認された ©Getty Images
掲載: 2013年6月6日(木), 10.08CET

人種差別と八百長撲滅に向けた規定を強化

人種差別と八百長の断固撲滅を目指すUEFAの決意は、そのような違法行為に対するより厳しい罰則を定めたUEFA規律規定内の条項によって強化された。

人種差別および八百長の撲滅を目指すUEFAの試みは、5月にロンドンで行われたUEFA理事会で承認された2013年EFA規律規定内の条項によって、新たな段階に到達した。

同規定では、人種差別撲滅への闘いに関して、ゼロ・トレランス(いかなる違反も許さない)の原則に基づいたUEFAの立場を強調。UEFA規律委員会に、八百長および汚職に対する特別な権限を与えた。また、八百長に関しては国レベルでより効果的に制裁が行えるようになっている。

サッカーの試合における人種差別行為を効果的に撲滅するためには、二つのアクションが必要だとUEFAは感じている。一つ目は人種差別に対する意識を高めるキャンペーンおよび教育プログラムで、これはヨーロッパ中ですでに行われている。二つ目は懲戒処分だ。

人種差別に対していかなる違反も許さないという姿勢を貫くには、厳しい罰則が抑止力として働く必要がある。2013年の規律規定が承認されるにあたり、UEFAは、この件を真剣にとらえており、人種差別関連の違反に対する罰則を強化することを、各加盟サッカー協会に対して告げている。

3月にはUEFA、クラブ、プロリーグ、そして選手組合(FIFPro)の欧州支部で構成されるプロサッカー戦略評議会において、より一層、人種差別への意識を高めるプログラムに取り組み、より厳格な罰則を求めていく決議が全会一致で採択された。UEFA理事会もこれを承認し、具体的措置を明記した新たな決議を提出。5月にロンドンで行われた第37回UEFA定例総会で加盟協会によって全会一致で承認された。

これらの構想に基づき、UEFA規律規定の14条には、人種差別行為をしたクラブ、選手、関係者により厳しい罰則およびペナルティーを科すことが盛り込まれた。そのような行為をした選手およびチーム関係者は最低でも10試合の出場停止処分を受け、各国協会およびクラブの理事たちは一定期間、サッカーに関する活動を禁止される。

さらにサポーターが人種差別行為をした場合は、スタンドが一部閉鎖となる。同様の行為が繰り返された場合、1試合が無観客試合になるほか、5万ユーロ(約650万ユーロ)の罰金が科せられる。

審判にも2009年7月のUEFA理事会に承認されたガイドラインに従い、人種差別に真正面から闘うべく、試合を停止、延期、または中止の3段階で処分を下せる権限が与えられている。これに従い、そして新しい規律規定に基づき、UEFAは各加盟協会に、試合中止になった場合は自動的に審議手続きが開始され、最終的に没収試合になる場合もあると告げている。

UEFAは、サッカーにおけるそのほかの差別行為や、いかなる思想、政治、宗教的プロパガンダに対しても、これらすべての措置が適用されると強調している。「サッカーにおける人種差別やその他の差別行為についての新しいアプローチは、こうした由々しき問題と戦う上での強く明確なステップだ」。UEFA規律保全部長のエミリオ・ガルシア氏はこのように語った。「現在では法的枠組みがより強固になっている」

UEFAは最優先課題として八百長対策に取り組んでいる。こうした行為を取り締まり、より効果的に罰するために、懲戒規則にはいくつもの重要な修正が加えられた。

新たに導入された条項には、UEFAの管轄権の範囲内にある当該者の不正疑惑に対する懲罰審議は、当該者がもはやUEFAの管轄権の範囲内にはいないとの理由だけにより、UEFAの規律機関によって取下げられることはないと記されている。次に、八百長や贈収賄、および不正行為は出訴期限の対象とならず、あらゆる時効が撤廃された。

第三に、サッカーの本質を損なう行為、特に八百長や贈収賄、ドーピングといった違反について、UEFA加盟協会およびそのメンバーが処罰を行わない、あるいは処罰が不適切な場合には、UEFAの管轄権の範囲内であるとUEFA規律機関が認めた別項も加えられた。「八百長は懲罰対象となる主な行為だ」とガルシア氏は語った。「我々はこの件について、UEFAの立場を強化している」

UEFA規律規定は1990年代からほとんど変わっていないが、懲罰対象行為はその数が大幅に増え、内容もより複雑になっている。規則改訂はこれまで、ケースバイケースで行われてきた。

改訂された規則は、シンプルかつ明瞭な枠組みを用いた新たなアプローチを提示。ガバナンスと透明性の観点からも大幅に前進した。2013年7月以降、規律機関の決定をUEFA.comで公表するUEFAの試みは、従来とは大きく一線を画している。

単独審の権限強化もまた、新たなUEFA懲戒規則の重要な変化だ。これは罰金額にも反映されており、累犯の場合で規律委員会は1万ユーロ(約130万円)、上訴委員会は2万5000ユーロ(約330万円)までの金額を科すことができるようになっている。

再犯についても、新たな規律規定では出場停止処分(1試合の出場停止処分は1年間、2試合の出場停止処分は3年間)と、そのほかの違反行為(八百長や不正関連行為は10年間、そのほかの違反は5年間)の間で差別化が図られた。UEFA規律委員会から依頼がある前に、UEFA規律監査官と当該機関が処分を科すことも可能になっている。

最後に、審判員の権限も強化され、審判員への侮辱行為による出場停止処分は3試合に増加。審判員に対する暴力行為の出場停止処分も15試合に増やされた。

最終更新日: 13年6月28日 18.44CET

http://jp.uefa.com/news/newsid=1960157.html

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