欧州サッカー公式ウェブサイト

クラブ財政評価レポート、第8版を刊行

掲載: 2017年1月12日(木), 12.00CET
UEFAによるクラブ・ライセンシング評価レポートの最新版が公開され、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の導入が欧州サッカー界に与えた大きな影響と、クラブの財政環境の安定化が改めて浮き彫りとなった。
クラブ財政評価レポート、第8版を刊行
ファイナンシャル・フェアプレーの導入はクラブの財政にプラスの効果をもたらしている ©Getty Images
掲載: 2017年1月12日(木), 12.00CET

クラブ財政評価レポート、第8版を刊行

UEFAによるクラブ・ライセンシング評価レポートの最新版が公開され、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の導入が欧州サッカー界に与えた大きな影響と、クラブの財政環境の安定化が改めて浮き彫りとなった。

UEFAが欧州サッカーに関するクラブ・ライセンシング評価レポートの第8版を公開した。

UEFAがファイナンシャル・フェアプレーに関して果たしてきた監視機関としての役割が、欧州(サッカー界の)財政を安定させただけでなく、前例のない成長、投資、そして利益をもたらす枠組みを作り上げた
UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長

この最新版レポートは、UEFAが提唱するファイナンシャル・フェアプレー(FFP)に基づく諸規制が、サッカー界全体の財政を好転させると共に、欧州各国の1部リーグに属するクラブの財政状況を安定させ、持続可能なものにしていることを、改めて浮き彫りにした。

今回は各国語によるPDF版および印刷版のレポートに加え、初の試みとしてインタラクティブなデジタル版も作成され、レポートの概要をウェブ上で閲覧できるようになった。

このレポートでは、欧州クラブサッカー界に関する包括的で独自性の高い概説のほか、欧州サッカーの財政的発展についても深い分析を読むことができる。

サッカー界の財政に関する総合的な見解から明らかになった、FFPが欧州クラブサッカー界に与えたプラスの影響:
● この2年でクラブが挙げた営業利益は総額15億ユーロ(現在のレートで約1800億円)に達し、FFP導入直前の2年間に計上された7億ユーロ(約850億円)の営業損失から大幅に改善している。

● 純損失についても、2011年の17億ユーロ(約2000億円)から2015年には3億ユーロ(約365億円)へと、FFPの完全導入後は81%減少した。

純負債が収入に占める割合も、2009年の65%から2015年には40%にまで低下した。

UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長も、レポートの序文でこう述べている。「文化および商業的な力を持つサッカーのサクセスストーリーが、改めて強調される結果となった。UEFAがファイナンシャル・フェアプレーに関して果たしてきた監視機関としての役割が、欧州(サッカー界の)財政を安定させただけでなく、前例のない成長、投資、そして利益をもたらす枠組みを作り上げた

今回のレポートの主な調査結果は以下の通り:
● サッカークラブの収入は20年連続で増加し、欧州各国の1部リーグ所属クラブでは総額170億ユーロ(約2兆円)近くに達した。

● FFP導入後、赤字のクラブは大幅に減った。特に財政状況の悪かったクラブに改善が見られ、単年度で4500万ユーロ(約55億円)を超える損失を計上したクラブは2011年度の11から2015年度は4にまで減少した。

● 欧州クラブサッカー界の投資額は、前例のない規模に達している。2014年から2017年にかけては58のクラブ向けスタジアムが新設される。これに対し、その前の4年間に新設されたスタジアムは23だった。

©UEFA

● FFPのブレークイーブン要件が適用されて以降の4年間(2011年から2015年まで)で、バランスシート上の固定資産評価額は13億ユーロ(約1580億円)増加した。

● 欧州の上位15クラブは、スポンサー契約および商業収入の増加分が過去6年間で15億1000万ユーロ(約1840億円、148%増)に達した。一方でこれらのクラブを除いた、約700ある欧州の1部リーグ所属クラブの上昇分は4億5300万ユーロ(約550億円、17%増)にとどまった。

レポートは単なる財政的数値だけでなく、以下のような事実も明らかにしている:

● 選手の囲い込みを防ぎ、各国リーグの独自性を保つ手段として、期限付き移籍の制限(15リーグで採用)やチーム人数の上限設定(28カ国で採用)が設けられるケースが、欧州各地で増えている。

● 2015-16シーズンに欧州各国リーグの試合を見にスタジアムを訪れた観客は1億7000万人以上を数え、うち5500万人はイングランドとドイツで試合を観戦した。

● イングランド・プレミアリーグは外国籍の選手が占める割合が群を抜いて高く、70%近くに達している。

● 欧州主要リーグでは44のクラブが外国資本に保有されており、オーナーの国籍は18カ国にまたがっている。

UEFAクラブ・ライセンシングおよびFFP部門の責任者であるアンドレア・トラベルソ氏は、レポートの序文でこう記している。「今回も、このレポートは欧州クラブサッカー界を網羅した概観を提供している。このような出版物はほかにないはずだ。サッカー界の状況は急速に変化しており、これまでにないスピードで新たな投資が行われている」

「リーグ内、および各国リーグ間の強弱のバランスに関して懸念が高まるなかで、UEFAは利害関係者と共に現在の規制を見直し、この急速に変化する環境に対応させていくつもりだ。その際には浪費や持続不可能なビジネスモデルが、財政的不平等の解決策にはなり得ない点に留意していきたい」

「こうした状況を踏まえ、UEFAでは『欧州クラブサッカー界概観』第8版を発表する。皆さんにも興味深く読んでいただければ幸いだ」

レポートは以下の言語でも読むことができる:
フランス語

ドイツ語
ロシア語
中国語

最終更新日: 17年3月16日 17.48CET

http://jp.uefa.com/news/newsid=2435527.html#8

UEFA.com特集

ロナウドのUCL通算100ゴールを徹底分析
  • ロナウドのUCL通算100ゴールを徹底分析
  • ロナウドのUCL名ゴール集
  • テリーの欧州カップ戦ベストゲーム5選
  • UEFA主催クラブ大会の歴史的大逆転劇
  • UCL、第2戦での大逆転劇9選
  • アーセナルとバルサに希望? 歴史的大逆転劇の数々
  • UCLラウンド16の名勝負
  • ジェラード引退:イスタンブールの英雄たちの今
  • クローゼが現役引退を表明
  • 復讐は甘美なり:第4節での名リベンジ
1 / 10