UCLラウンド16の名勝負

タッチライン際で歓喜を爆発させたジョゼ・モウリーニョ監督から、アポエルの快進撃に、ロナウジーニョの魔法まで、過去13シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ・ラウンド16における名勝負をUEFA.comが振り返る。

  • UEFAチャンピオンズリーグ・ベスト16の名勝負
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UEFAチャンピオンズリーグの2次グループステージが廃止され、ラウンド16が行われるのは2016-17シーズンで14回目。UEFA.comでは、過去13シーズンのラウンド16における名勝負を振り返ってみた(スコアは2試合合計で表示)。

2003-04シーズン、マンチェスター・ユナイテッド 2-3 ポルト
鮮烈な記憶を残すこの名勝負も、最終的に優勝するポルトにとっては栄冠への第一歩に過ぎなかった。ポルトはベニ・マッカーシーの2ゴールで新しくなったエスタディオ・ド・ドラゴンで初の欧州カップ戦となった第1戦に2-1と逆転勝利したものの、ジョゼ・モウリーニョ監督がサッカー界にその名をとどろかせたのは敵地オールド・トラフォードでの第2戦だ。90分にポルトの勝利を確実とするコスチーニャのアウェーゴールが決まると、モウリーニョ監督はタッチライン際を走りながらおなじみのポーズで歓喜を爆発させた。

2004-05シーズン、チェルシー 5-4 バルセロナ
大胆さと美しさの両面において、バルセロナのロナウジーニョがスタンフォード・ブリッジで挙げた2点目はUCL史に残るゴールの1つだ。しかしそのゴールさえも、このスリリングな名勝負を彩る一要素に過ぎない。敵地カンプ・ノウでディディエ・ドログバが退場処分となり、1-2の逆転負けを喫したチェルシーだったが、第2戦では19分までに2試合合計4-2とリード。その後にロナウジーニョの2ゴールで敗退寸前まで追い込まれたが、主将ジョン・テリーのヘディングシュートで劇的な勝ち抜けを決めた。

2004年、ポルトを突破に導く劇的なゴールを決めたコスチーニャが歓喜を爆発
2004年、ポルトを突破に導く劇的なゴールを決めたコスチーニャが歓喜を爆発©Getty Images

2005-06シーズン、ユベントス 4-4 ベルダー・ブレーメン(ユベントスがアウェーゴール差で勝利)
白熱した第1戦は、両者譲らず1-1のまま終盤に突入。残り8分の時点では、勝負の行方がどちらに転んでもおかしくなかった。だが82分、ユベントスはダビド・トレゼゲのゴールが決まり、決定的かと思われた2点目のアウェーゴールを奪う。それでもブレーメンは食い下がり、ティム・ボロウスキとヨアン・ミクーのゴールで3-2と劇的な逆転勝利を収めた。だがデッレ・アルピでの第2戦、ブレーメンは再びミクーが序盤に先制するも、トレゼゲとエメルソンのゴールを浴びて敗退に追い込まれている。

2006-07シーズン、バイエルン・ミュンヘン 4-4 レアル・マドリー(バイエルンがアウェーゴール差で勝利)
1500キロメートルと2週間を隔てた4分間の2ゴールが勝負の分かれ目だった。ホームでの第1戦、マドリーはラウール・ゴンサレスとルート・ファン・ニステルローイのゴールで3-1とリードしたにもかかわらず、88分にバイエルンのマルク・ファン・ボメルに希望をつなぐ1点を返される。そして迎えた第2戦、バイエルンはロイ・マカーイのUCL史上最速ゴールで2試合合計得点をタイに戻すと、ルシオの追加点で勝利を決めた。ただし、マドリーも最後まで意地を見せ、終盤にファン・ニステルローイのゴールで追いすがっている。

2007-08シーズン、セビージャ 5-5 フェネルバフチェ(フェネルバフチェがPK戦3-2で勝利)
セビージャは2試合合計で2度リードを奪ったが、ジーコ監督率いるフェネルバフチェを倒すことができなかった。トルコでの第1戦、ホームのフェネルバフチェはマテヤ・ケジュマンとディエゴ・ルガーノのゴールで先行したものの、その都度追いつかれた末にセミフ・シェンテュルクの決勝点で3-2と辛勝。スペインでの第2戦ではセビージャが巻き返し、残り11分の時点で勝利を目前にしていた。しかし、この勝負は延長戦でも決着がつかずにPK戦へ突入。フェネルバフチェのGKボルカン・デミレルは3本のシュートを止め、勝利の立役者となった。

夢のようなスタートを切ったバイエルン
夢のようなスタートを切ったバイエルン

2008-09シーズン、バイエルン・ミュンヘン 12-1 スポルティングCP
UCL史上最大の点差がついたこのカードは、リスボンでの第1戦の前半にフランク・リベリがネットを揺らした瞬間から一方的な展開となった。その試合に5-0で圧勝したバイエルンは地元でも容赦なくスポルティングを攻め立て、異なる6選手(オウンゴールも含む)が計7ゴールを記録。決勝トーナメント最多タイ記録の7-1というスコアで連勝し、スポルティングを完膚なきまでたたきのめした。

2009-10シーズン、マンチェスター・ユナイテッド 7-2 ACミラン
3シーズン前にASローマから1試合で7ゴールを奪ったときほどではなかったにせよ、アレックス・ファーガソン監督率いるチームは再びイタリア勢を圧倒した。敵地サン・シーロでは、ウェイン・ルーニーの2ゴールなどで3-2と先勝。本拠地オールド・トラフォードではスピードとパワーを見せつけ、ルーニーが再び2得点するなど記憶に残る勝利を収めた。

2010-11シーズン、バイエルン・ミュンヘン 3-3 インテル・ミラノ(インテルがアウェーゴール差で勝利)
2010年の決勝の再現となったカードは、期待を裏切らない熱戦となった。バイエルンはGKトーマス・クラフトの活躍と土壇場に生まれたマリオ・ゴメスのゴールにより敵地ミラノで先勝。インテルはフスバル・アレナ・ミュンヘンで臨んだ第2戦で序盤にサミュエル・エトーが決めて追いついたものの、31分までに2試合合計1-3と2点のリードを許した。それでもあきらめることなく、ベスレイ・スナイデルのゴールで1点差とすると、88分にゴラン・パンデフが2試合合計での決勝点を奪った。

2010年、敵地ミュンヘンでの劇的な勝利を喜ぶインテルの選手たち
2010年、敵地ミュンヘンでの劇的な勝利を喜ぶインテルの選手たち©Getty Images

2011-12シーズン、アポエル 1-1 リヨン(アポエルがPK戦4-3で勝利)
キプロス勢として初めて決勝トーナメントに進出したアポエルだが、リヨンでの第1戦を0-1で落とし、そこまでかと思われた。しかし、数々の波乱を起こしていたイバン・ヨバノビッチ監督率いるチームは、ニコシアでの第2戦でグスタボ・マンドゥカのゴールにより序盤に先制。2試合合計1-1のまま迎えた延長戦では115分にマンドゥカが退場となったが、スコアは動かず勝負はPK戦へ。ここでGKディオニシオス・ヒオティスが活躍し、アポエルを勝利に導いた。

2012-13シーズン、バイエルン・ミュンヘン 3-3 アーセナル(バイエルンがアウェーゴール差で勝利)
ユップ・ハインケス監督率いるバイエルンは北ロンドンでの第1戦で3-1と勝利。21分までにトニ・クロースとトーマス・ミュラーがゴールを挙げたあと、ルーカス・ポドルスキに1点を返されたものの、マリオ・マンジュキッチが再び2点差に戻した。敵地の第2戦で大逆転を強いられたアーセナルは序盤のオリビエ・ジルーの得点で希望をつなぐ。しかし、ローラン・コシエルニが待望の2点目を挙げたのは終了から残り僅かの時点だった。逃げ切ったバイエルンはこの年、決勝まで進み、5月にはイギリスの首都で優勝杯を掲げている。

2013-14シーズン、マンチェスター・ユナイテッド 3-2 オリンピアコス
ディビッド・モイーズ新監督に率いられたユナイテッドはグループステージを無敗で通過。しかしピレウスでの第1戦では、アレハンドロ・ドミンゲスとジョエル・キャンベルにゴールを許し、0-2の敗北を喫してしまう。第2戦、過去11回のイングランド遠征で全敗していたギリシャ勢は25分にロビン・ファン・ペルシのPKによりリードを縮められ、このオランダ代表FWはさらにハーフタイム前にも加点。2試合合計スコアを2-2としたあと、後半序盤にはFKによりハットトリックを達成し、クラブ史に輝かしい逆転劇の新たなページを付け加えた。

ユナイテッドのスコールズ(左)が元チームメートのベッカムと握手
ユナイテッドのスコールズ(左)が元チームメートのベッカムと握手©Getty Images

2014-15シーズン:パリ・サンジェルマン 3-3 チェルシー(延長戦、パリがアウェーゴール差で勝利)
2013-14シーズンの準々決勝でパリを倒していたチェルシーは、敵地パルク・デ・プランスでの初戦を1-1のドローで終了。本拠地スタンフォード・ブリッジでの第2戦ではパリの得点源ズラタン・イブラヒモビッチが31分にレッドカードを受け、数的優位に立つ。さらに81分、ガリー・ケイヒルが待望の先制点を挙げると、ジョゼ・モウリーニョ監督率いるチェルシーの突破はほぼ確実かと思われた。だが残り5分、かつてチェルシーで活躍したパリのDFダビド・ルイスが打点の高いヘディングシュートを決めて追いつくと、この勝負は延長戦に突入。96分にはエデン・アザールのPKで勝ち越したチェルシーだったが、パリの驚異的な粘りは試合終了6分前に主将チアゴ・シウバの同点ゴールとして実を結んだ。

2015-16シーズン:PSVアイントホーフェン 0-0 アトレティコ・マドリー(延長戦、アトレティコがPK戦8-7で勝利)
これはタイプの違う名勝負で、2試合プラス延長戦の計210分間を0-0で戦い終えたのは大会史上初めてだった。アイントホーフェンで行われた第1戦では、アウェーのアトレティコが12本のシュートを記録。PSVは後半立ち上がりにガストン・ペレイロをレッドカードで失ったが、どうにかゴールを許さず持ちこたえた。マドリードでの第2戦ではアトレティコがさらに攻勢を強め、PSVに計24本ものシュートを浴びせかける。しかしまたしてもネットを揺らすことができず、勝負はPK戦に突入する。両チーム合わせて15人目のキッカーだったPSVのルシアーノ・ナルシンフがクロスバーに当てると、その直後にフアンフランが確実に決め、ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコを準々決勝に導いた。