31歳になったセルヒオ・ラモスの輝かしい功績

レアル・マドリーの主将、セルヒオ・ラモスが3月30日に31歳の誕生日を迎えた。UEFA.comではこれを祝い、これまでの偉大な選手生活から、節目となった瞬間や記録、さまざまなデータをまとめて紹介する。

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試合終了間際にヘディングでゴールを奪うことが多いセルヒオ・ラモスは、本職はDFだが、レアル・マドリーでは相手ゴール前で奇跡を起こすことのできる選手として知られている。サッカー界で最も多くの栄冠を手にしてきた選手の1人でもあり、主なところだけでもスペイン・リーガで3回、UEFAチャンピオンズリーグで2回、UEFA欧州選手権で2回(2008、2012年)、そしてFIFAワールドカップで1回(2010年)の優勝を経験。そんなマドリーの素晴らしい主将の功績をUEFA.comがまとめた。

評価
「ラモスのプレーについて、私は特に驚かない。彼はとても気持ちが強い選手で、こういう試合では常に仲間を励まし、決して下を向かない。諦めるということがないんだ」
レアル・マドリーのジネディーヌ・ジダン監督

「類まれなテクニックを持つDFもいれば、マークがうまかったカンナバーロのように誰にもマネできない守備センスを持つDFもいる。また、バレージのように統率力のあるDFもいれば、その個性で味方に影響を与えるDFもいる。しかしあらゆる要素を合わせて総合的に判断すると、最も完成されたDFはセルヒオ・ラモスだろう。彼はテクニック、強さ、個性、リーダーシップと、すべての要素を兼ね備えている」
かつてレアル・マドリーを率いたカルロ・アンチェロッティ監督

セルヒオ・ラモスのベストゴール5選
セルヒオ・ラモスのベストゴール5選

「僕はラモスが現時点では世界最高のDFだと思う。個人的な意見だけどね。彼は守備もうまいし、攻撃にも参加できる。サッカーをするのに必要な要素すべてを持っている、非常に完成されたフットボーラーだ」
パリ・サンジェルマンの主将チアゴ・シウバ

「セルヒオ・ラモスは僕がこれまで対戦したなかで一番タフな相手だ。とても強く、経験も豊富で闘争心にあふれている」
バルセロナのFWルイス・スアレス

現時点での実績*
スペイン代表:142試合、10得点
UEFA主催クラブ大会:100試合、12得点
国内リーグ、カップ戦:405試合、52得点

* レアル・マドリーの一員としてFIFAクラブワールドカップでも3試合に出場

スペイン代表で公式戦初出場した際のラモス
スペイン代表で公式戦初出場した際のラモス©Getty Images

栄光への道
スペイン代表
• 19歳の誕生日の4日前、2006 FIFAワールドカップ予選のセルビア・モンテネグロ戦に先発出場して代表デビューを果たし、同国における過去55年間で最年少のA代表選手となった。

• 代表の正GKがイケル・カシージャスからダビド・デ・ヘアに変わったことで、UEFA EURO 2016からはラモスが主将を務めている。

セビージャおよびレアル・マドリー
• 19歳だった2005年に移籍金2700万ユーロ(現在の換算レートで33億3000万円)でセビージャからマドリーへ。スペインの10代の選手としては最高額だった。

• 2016年9月のオサスナ戦でゴールを決めたことにより、スペイン・リーガでは13シーズン連続で得点を記録。DFで同じ快挙を達成しているのは、元アスレティック・クラブのアイトール・ララサバルのみ。

• 欧州チャンピオンズカップ/UEFAチャンピオンズリーグの2度の決勝で得点を記録した数少ないDFの1人。UCLになってからでは唯一の快挙だ。ラモスは2014年と2016年のUCL決勝で、いずれもアトレティコ・マドリーからゴールを奪った。過去に同じことを成し遂げたのは、トミー・ゲメル(1967、1970年)とフィル・ニール(1977、1984年)の2名のみ。

• 2016年のUEFAスーパーカップでは、少年時代から所属したセビージャからゴールを挙げた。これによりラモスは、UCLとFIFAクラブワールドカップの決勝、およびUEFAスーパーカップでネットを揺らしたことになる。DFとしては悪くない記録だろう。

UEFA EURO 2016でのラモス
UEFA EURO 2016でのラモス©AFP/Getty Images

トリビア
• マドリーでは不名誉な記録も持っており、クラブ歴代最多となる21回の退場処分を受けている。最後にレッドカードをもらったのは2016年4月で、2-1で競り勝ったカンプ・ノウでのバルセロナ戦。バルサとのクラシコでは通算4度目の退場だったが、これもこのカードでは最多となっている。

• 慈善活動にも積極的で、2014年にはユニセフのスペイン国内親善大使の1人に任命された。

• ボディーアートの愛好家で、新たに指に4つのタトゥーを入れたことを最近明かした。それは35、32、19、そして90+という4つの数字。最初の2つはセビージャ時代の背番号、19はスペイン代表デビューを果たしたときの背番号、そして最後の90+は、2014年のアトレティコとのUCL決勝で後半ロスタイムに同点ゴールを決めたことを記念してのもの。このゴールで追いついたマドリーは、通算10度目の欧州制覇を果たした。

• 馬好きとしても知られ、故郷のアンダルシア地方に種馬の飼育場を所有している。ここで「気持ちを切り替えてエンジョイ」することが好きだという。飼育している馬の1頭、シレンシオ・デ・ラモスは最近、2016年のアンダルシア・チャンピオンとなった。

2014年にUCL優勝杯と一緒に
2014年にUCL優勝杯と一緒に©Getty Images

本人のコメント
「うまくなり続けたい、という同じ欲求と共に毎朝起きている。それは子供のころからずっと変わらないよ。人に認めてほしいわけじゃない。毎年やろうとしているのは、もっといい成績を残すこと、自分たちが勝ち取ったものをすべて忘れて新しい挑戦を課すこと。ただそれだけさ。身体が許す限り続けていくつもりだよ」

「祖父と父は『あと1秒しか残っていないとしても、まだ希望はある』と常々僕に言い聞かせてくれた。この姿勢を持っていなくちゃいけない。そしてこの姿勢こそ、僕らのクラブが常に持ち続けてきたものなんだ」

「模範になるには自ら良いパフォーマンスを見せ、ハードワークをし、全力でプレーしなければならない。そういうところを見せてこそ、若い連中に同じことを要求できるんだ。このチームを引っ張っていく機会を与えられて、僕は本当に幸せ者だよ」

「自分が模範だとすれば嬉しい。僕は全力で戦い、大きな自己犠牲を払ってきたと自信を持って言える。だから引退するときには、獲得できるあらゆる栄冠を手にした末、すがすがしい気持ちでユニフォームを脱げるはずだよ」

UEFA EURO 2012優勝直後のラモス(右)
UEFA EURO 2012優勝直後のラモス(右)©AFP/Getty Images

これから達成が期待される記録
• カシージャスが持つスペイン代表の歴代最多出場記録(167試合)まではあと25試合あるが、まだ31歳。元同僚を追い越す可能性は十分にある。

• 来季のスペイン・リーガでゴールを挙げれば、DFによる同リーグの連続シーズン得点記録でララサバルを抜くことができる。これは達成を大いに期待できそうだ。

• プロ通算21枚のレッドカードのうち、16枚はリーガで受けたもの。リーガのワースト記録はシャビエル・アグアドとパブロ・アルファロの18枚で、その差は2枚。

• ラモスの得点力とマドリーのUEFAチャンピオンズリーグでの実績を考えると、3回の決勝でネットを揺らした初めてのDFとなる可能性もある。

• UCLで出場100試合まであと2試合に迫っており、達成すればこの節目に到達した30人目の選手となる。