またもやマドリーを救ったセルヒオ・ラモス

ナポリとのラウンド16第2戦では、CBセルヒオ・ラモスのヘディングシュートをきっかけにマドリーが逆転。大舞台でゴールを決めることが多いこのマドリーの主将は、またしてもチームをピンチから救うことになった。

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敵地スタディオ・サン・パオロにおけるレアル・マドリーのミッションが、このスタジアムに燃えさかる情熱の炎を消し止めることだったならば、消防隊長になったのはセルヒオ・ラモスだった。昨季のUEFAチャンピオンズリーグを制したマドリーは、8日のラウンド16第2戦も、第1戦と同じ3-1のスコアで勝利。しかしその内容には大きな開きがあった。

このラウンド16第2戦で、ナポリは自らのファンを前に、マドリーをギリギリまで追い詰めた。前半を1-0で終えたマウリツィオ・サッリ監督率いるチームは、このスコア以上に優勢に立ち、奇跡の逆転突破も可能なのではないかと思わせた。しかしまたしてもラモスが、危機に瀕して救世主を必要としていたマドリーで火消し役を務めることとなった。

試合後、マドリーのディレクターを務めるエミリオ・ブトラゲーニョ氏は「これまでのチームへの貢献は実に驚くべきものだ」とラモスを称えた。「まさにこういう試合で選手は伝説を築くものだが、CBにしてこれだけの決定力を持つのは、間違いなく異例なことだよ」

実際、セビージャからメレンゲス(マドリーの愛称)に加入して12シーズンの間に、ラモスは普通のCB(ときに右SBを務めることもあるが)以上の存在であることを、これまで何度も示してきた。

流れを変えたラモスのゴール
流れを変えたラモスのゴール©AFP/Getty Images

そして今回も、マドリーの攻撃陣が不発に終わり、中盤は制圧され、ナポリに勝利のにおいを嗅ぎつけられたところで、ラモスの威力は再び証明された。「僕らは苦戦していた」とラモスも認める。しかし30歳の主将は、いつものようにこの逆境に奮起。自身のUEFA主催クラブ大会100戦目となる節目の試合で、チームを勝利に導く大仕事を、定位置とは反対側のピッチで成し遂げたのだ。

ラモスは52分、まずは打点の高いヘディングで同点ゴールを奪うと、その5分後にもCKにヘッドで合わせ、これがドリース・メルテンスに当たって再びGKペペ・レイナを破る。マドリーは一瞬で形勢を逆転させ、8強進出をほぼ手中に収めてしまった。

ブトラゲーニョ氏が「試合の流れを変えた」と絶賛するこのゴールで、ラモスはマドリーでの欧州カップ戦通算11点目、ヘディングでは通算7点目を記録。CBというポジションにもかかわらず、10試合毎に1得点以上という得点率は驚異的と言うしかない。しかし数字だけでは物足りないというのなら、これらのゴールを決めてきた舞台に注目してみるといい。

ラモスは2014年のUCL決勝の後半ロスタイムに同点ゴールを決め、勝負を延長戦に持ち込んだ選手として記憶されているだけでなく、バイエルンとの準決勝第2戦で2ゴールを挙げ、マドリーをリスボンでの大一番に導いた立役者でもある。さらに昨年5月、ミラノで再びアトレティコと対戦したUCL決勝では、ラモスのゴールで先制したマドリーが通算11回目の欧州制覇を成し遂げている。

このDFのゴールがマドリーを窮地から救ってきた
このDFのゴールがマドリーを窮地から救ってきた©Getty Images

昨年8月にトロンハイムでセビージャと対戦したUEFAスーパーカップでも、やはり終盤にヘディングシュートを決めて勝負を延長戦に持ち込ませたラモス。7日のナポリ戦もまた、ラモスにとっては記憶に残る欧州での一夜になった。

「きちんと振り返らなければいけない試合だ。とりわけ前半はね」とラモスは言う。「でもチームが勝ち上がれて嬉しいよ。何が悪かったのかはこれから分析する」

マドリーとしては、課題が残る試合になったかもしれない。それでもなお、攻守に躍動する背番号4の存在があれば、現行方式で初めての大会連覇も夢ではないという手応えを感じているはずだ。