欧州の舞台を復調の契機としたいセビージャ

セビージャはレスターとのラウンド16第1戦で終盤に多くのチャンスを逃し、勝利はしたものの2-1と最少得点差で第2戦に臨むことになった。とはいえ、グレアム・ハンター記者が指摘するように、ロヒブランコス(セビージャの愛称)には欧州カップ戦の敵地で強さを発揮してきた実績がある。

ラウンド16第1戦はパブロ・サラビアの先制点などでセビージャが先勝した
ラウンド16第1戦はパブロ・サラビアの先制点などでセビージャが先勝した ©AFP/Getty Images

サッカー界ではしばしば、「高いレベルの戦いでチャンスを逃したチームは、その報いを受ける」と言われる。レスターとのラウンド16第2戦を前に、セビージャのファンの脳裏にはこのフレーズがちらついていることだろう。

いまだにスペイン・リーガ優勝の可能性を残すロヒブランコス(セビージャの愛称)は、昨季イングランド・プレミアリーグを制したレスターを相手にラウンド16第1戦で2-1と先勝した。しかし、自らも認めているように、最近の試合では苦戦が続いている。

ハイライト:セビージャ 2-1 レスター
ハイライト:セビージャ 2-1 レスター

常に率直な物言いで知られるホルヘ・サンパオリ監督も、チームの現状について今週末にこう語っている。「このようなプレーをしていては、準々決勝進出は非常に難しくなるだろう。我々は勢いを失っており、改善が必要だ」

こうした指揮官のコメントは、第1戦のあと、苦戦が続くチーム状況を反映したものだ。クラウディオ・ラニエリ前監督にとってレスターで最後の試合となった第1戦も、試合内容を見るともっと大差がついてもおかしくなかった。それ以降、サンパオリ監督率いるセビージャは攻め続けるもののゴールが遠い展開が続き、アスレティック・クラブとレアル・ベティスには辛勝したものの、アラベスおよびレガネスとは1-1のドローに終わっている。

サンパオリ監督は、あえて問題を表に出すことで不調を解消しようとしてきた。指揮官は主力選手の何人かの名前を挙げ、コンディション回復に時間が必要だとして、ここ数週間はローテーション(もしくは温存)の措置を執っている。

バスケスとエンゾンジは第2戦で出場の可能性も
バスケスとエンゾンジは第2戦で出場の可能性も©AFP/Getty Images

ビトロ、フランコ・バスケス、サミル・ナスリ、セルヒオ・エスクデロ、ビサム・ベン・イェデル、スティーブン・エンゾンジといった選手は、さまざまな理由でこの間に休みを得たが、レスターでの第2戦には出場確実と見られている。

とはいえ、選手のコンディション以外にも、もう1つ明確な問題点がある。セビージャは昨季まで3シーズン連続のUEFAヨーロッパリーグ優勝を達成した要因となった、勝者のメンタリティーを取り戻す必要があるのだ。

アンダルシア地方に本拠を置くセビージャは、アウェーでの圧倒的な強さを武器に、史上初のUEL3連覇を成し遂げた。過去3シーズンのUELでは、ラウンド32以降、アウェーマッチ15試合で黒星を喫したのはわずか3試合(このデータには中立地で行われる決勝も含まれている)。このアウェーでの強さをイングランドでの第2戦で取り戻し、引き分け以上の結果に持ち込めば、準々決勝進出が決まる。とはいえ、フォクシーズ(レスターの愛称)の調子は上向きで、これは容易なタスクではないかもしれない。

セビージャが3連覇を達成した2016年UEL決勝をプレーバック
セビージャが3連覇を達成した2016年UEL決勝をプレーバック

「僕たちは何より、落ち着いて試合に臨むことが大切だ」と、ゴールを守る立場から語るのはGKのセルヒオ・リコだ。「地に足をつけて戦う必要もある。14日の試合はとても大切な試合だ。ハードワークをし、チーム一体となり、ここまで僕たちが勝ち進む要因になった力すべてを発揮しないといけない」

1月に期限付き移籍でセビージャに加入したステバン・ヨベティッチも、現状について同様の見方を示す。「次の試合は非常に重要な意味を持つ。プレーのレベルを上げ、今の状況から抜け出すのは、選手である僕たち1人1人の責任だ」

とはいえ、状況は最悪というわけではない。セビージャはここ8試合負け知らずで、イングランド勢との対戦成績を見ても、公式戦10試合のうち7試合は今回必要な成績である勝ちか引き分けを記録している。さらに、グループステージでのアウェー3試合を無失点で終え、1勝2分けの成績を残しているのも心強い。サンパオリ監督率いるセビージャの来襲にレスターがひるむことはないかもしれないが、最近の戦績に関係なく、セビージャが手強い相手であることに変わりはない。