スパルタク、悲願のリーグ優勝を分析

スパルタク・モスクワが16年ぶりにロシア・プレミアリーグで優勝を果たしたことを受け、イタリア人指揮官マッシモ・カレーラ監督と共に歩んだ栄光への道をUEFA.comが振り返った。

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優勝までの道のり
スパルタクは開幕戦でアルセナル・トゥラに4-0と快勝し、タイトル獲得への意気込みをいきなりアピールした。しかしその直後にUEFAヨーロッパリーグで予選敗退となり、ドミトリ・アレニチェフ監督を解任。かつてMFとして活躍した同監督の下で戦った今季ロシア・プレミアリーグの試合は、その開幕戦だけとなった。あとを引き継いだのは、53歳のイタリア人指揮官マッシモ・カレーラ監督。就任後の6試合で5勝を記録し、ウインターブレークにはゼニトに勝ち点5差をつけた。アレクサンドル・サメドフ、ルイス・アドリアーノ、ギオルギ・ジキアを獲得してチームを補強したスパルタクは、ゼニトとCSKAモスクワに貴重な勝利を収め、4月末にはタイトル獲得をほぼ確実にする。そして5月7日、ライバルのゼニトがホームでテレク・グロズニーに0-1と競り負けたことで、スパルタクの優勝が決まった。

決め手となった数字:90+
今季ロシア・プレミアリーグでスパルタクほど不屈の精神をあらわにしたチームはほかにない。90分を過ぎてから奪ったゴールは合計4つ。そのうちデニス・グルシャコフとクインシー・プロメスが決めた2点は、それぞれホームのアムカル・ペルミ戦とガゾビク・オレンブルク戦でチームに勝利をもたらす決勝点となった。ホームゲームではリーグ一番の成績を残しており、負けたのはウファに0-1と屈した9月の1試合のみ。

チームの最多スコアラーはプロメス
チームの最多スコアラーはプロメス©Getty Images

ライバル
スパルタクの成功は、ロシアの古豪CSKAとゼニトの不振に負うところも大きい。今季はどちらのチームも輝きを放つことができなかった。ゼニトは本拠地サンクトペテルブルクでスパルタクを4-2で下し、UELグループステージでも安定した戦いを見せたものの、国内戦では不用意なミスが目立った。一方、昨季王者CSKAはシーズン半ばに指揮官を代えたが、スパルタクとのダービーで1999年以来となる2連敗を喫するなど、タイトル争いのライバルたちとの直接対決で勝ち点を落とし過ぎた。

ロシアカップ
ラウンド32から出場したが、SKA=ハバロフスクにアウェーで0-1と競り負け、14年ぶりの優勝の望みが断たれた。同じ首都のライバル、ロコモティフ・モスクワが5月2日にソチで行われた決勝でウラルを2-0で退け、大会を制している。

スパルタクをリーグ優勝に導いたカレーラ監督
スパルタクをリーグ優勝に導いたカレーラ監督©Getty Images

改善の余地
来季出場するUEFAチャンピオンズリーグで結果を残すには、守備ラインを強化する必要があるだろう。ここまでの失点数は24と、中位のチームとあまり変わらない。カレーラ監督はトップレベルのDFを多く抱えているものの、どの選手もなかなかプレーが安定しなかった。ロストフに敵地で0-3と完敗した4月の試合後は、シーズンのほとんどの期間で守備の要となってきたロシア代表のCBイリヤ・クテポフをベンチスタートとしたが、UCLでは休める試合などないだろう。

最多得点差勝利:4-0 アルセナル・トゥラ
最多得点差敗北:
4-0 クリリヤ・ソベトフ
最多得点者:
クインシー・プロメス(11ゴール)