バックグラウンド:マドリー vs ユナイテッド

新シーズンの幕開けを告げるスコピエでのUEFAスーパーカップでは、レアル・マドリーとマンチェスター・ユナイテッドが激突。両チームとも前季の締めくくりと同様、優勝杯を掲げて新たなシーズンのスタートを祝いたいところだ。

2012-13シーズンのUEFAチャンピオンズリーグにおける対戦でマンチェスター・ユナイテッドのウェイン・ルーニー(左)がレアル・マドリーのクリスチアーノ・ロナウドを止めにかかる
2012-13シーズンのUEFAチャンピオンズリーグにおける対戦でマンチェスター・ユナイテッドのウェイン・ルーニー(左)がレアル・マドリーのクリスチアーノ・ロナウドを止めにかかる ©Getty Images

新シーズンの幕開けを告げるスコピエでのUEFAスーパーカップは、これまで無数のタイトルを獲得している強豪同士の対戦になった。この試合で激突するレアル・マドリーCFとマンチェスター・ユナイテッドFCは、前季の締めくくりと同様、優勝杯を掲げて新たなシーズンのスタートを祝いたいところだ。

• マドリーがUEFAスーパーカップに出場するのは、ここ4年間で3度目。6月3日にカーディフのウェールズ国立競技場で行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝では、ユベントスに4-1で快勝した。通算で12回目の欧州制覇を成し遂げたメレンゲス(マドリーの愛称)は、1989、1990年に欧州チャンピオンズカップ連覇を達成したミラン以来、UCL発足後では史上初の連覇を果たした。

• この試合で2ゴールを挙げたクリスチアーノ・ロナウドは、ここ4シーズンで3度目となるマドリーの優勝に貢献。異なる3大会のUCL決勝で得点を記録するという史上初の快挙も達成した。

• 一方のユナイテッドは、ストックホルムで行われた5月24日のUEFAヨーロッパリーグ決勝でAFCアヤックスに2-0と快勝。欧州チャンピオンズカップ/UEFAチャンピオンズリーグ(1968、1999、2008年)と欧州カップウィナーズカップ(1991年)に続く、UEFAの三大クラブ大会制覇を成し遂げた5番目のクラブとなった。

• 2017年のUEFAスーパーカップは、スコピエにあるフィリップ2世マケドンスキ国立競技場で開催。FYRマケドニアでUEFA主催クラブ大会の決勝が行われるのはこれが初めてのことだ。

UEFAスーパーカップでの実績

レアル・マドリー
UEFAスーパーカップを戦うのは今回で6回目。過去5試合では3勝2敗となり、2連敗したあとに3連勝している。

• 結果詳細は以下の通り:
1998年:チェルシーFC 1-0 レアル・マドリー(ポジェ 83分)
2000年:レアル・マドリー 1-2 ガラタサライAS(ラウール 79分;ジャルデウ 41分PK 102分)
2002年:レアル・マドリー 3-1 フェイエノールト(パーウベ 15分OG、ロベルト・カルロス 21分、グティ 60分;ファン・ホーイドンク 56分)
2014年:レアル・マドリー 2-0 セビージャFC(ロナウド 30分 49分)
2016年:レアル・マドリー 3-2(延長戦) セビージャFC(アセンシオ 21分、ラモス 90+3分、カルバハル 119分;バスケス 41分、コノプリャンカ 72分PK)

• 1989、1990年にUEFAスーパーカップを制したACミラン以来の連覇を狙う。

• ユナイテッドを倒せば4回目の優勝。これを上回るのは計5回のミランとFCバルセロナしかいない。

• スペイン勢はUEFAスーパーカップで3連覇中となり、直近8大会では実に7回も栄冠を手にしている。セビージャがミランに敗れた2006年以降、スペイン勢がリーガ以外のチームに敗れた例はない。

• マドリーが勝利を収めた場合、スペイン勢の優勝回数は13回に到達。イタリアは9回、イングランドが7回で続いている。

マンチェスター・ユナイテッド
UEFAスーパーカップでの戦績は1勝2敗

• 結果詳細は以下の通り:
1991年:ユナイテッド 1-0 FKツルベナ・ズベズダ(マクレア 67分)
1999年:ユナイテッド 0-1 SSラツィオ(サラス 35分)
2008年:ユナイテッド 1-2 FCゼニト(ビディッチ 73分;ポグレブニアク 44分、ダニー 59分)

• リバプールFCがPFC CSKAモスクワを倒した2005年以降、イングランド勢はUEFAスーパーカップで勝利を収めたことがなく、ユナイテッド(2008年)とチェルシーFC(2012、2013年)が敗れている。

過去の対戦
両チームの対戦は11回目を数え、これまではマドリーが4勝、ユナイテッドが2勝となり、残り4試合を引き分けている。得点数ではマドリーの20ゴールに対してユナイテッドが16ゴール。

• 過去すべての対戦が欧州チャンピオンズカップまたはUEFAチャンピオンズリーグでのものになり、2試合制の勝負ではマドリーが過去5回で4勝している。前回はマドリーが2試合合計3-2で競り勝った2012-13シーズンのUCLラウンド16で、これはユナイテッドがアレックス・ファーガソン監督の下で最後に戦った欧州カップ戦の2試合になった。サンティアゴ・ベルナベウでの第1戦は1-1の引き分けで終了。マドリーはダニー・ウェルベックのゴールで20分に先制されたものの、2003年から2009年までユナイテッドでプレーしたクリスチアーノ・ロナウドがその2分後に試合を振り出しに戻した。

• 2013年2月13日に行われたこの試合の出場メンバー:
レアル・マドリー:ディエゴ・ロペス、アルベロア、ラモス、バラン、コエントラン、ケディラ、アロンソ(ペペ 84分)、エジル、ディ・マリア(モドリッチ 75分)、ベンゼマ(イグアイン 60分)、クリスチアーノ・ロナウド
マンチェスター・ユナイテッド:デ・ヘア、ラファエウ、エバンス、ファーディナンド、エブラ、ジョーンズ、キャリック、香川(ギグス 64分)、ルーニー(アンデルソン 84分)、ウェルベック(バレンシア 73分)、ファン・ペルシ

• ロナウドはマンチェスターでの第2戦でも69分にネットを揺らし、マドリーの2-1の勝利に貢献。ユナイテッドは48分にセルヒオ・ラモスのオウンゴールで先制していたが、56分にナニが退場処分となり、その10分後にルカ・モドリッチの同点ゴールを許していた。

• 2013年3月5日に行われたこの試合の出場メンバー:
マンチェスター・ユナイテッド:デ・ヘア、ラファエウ(バレンシア 87分)、ビディッチ、ファーディナンド、エブラ、キャリック、クレバリー(ルーニー 73分)、ギグス、ナニ、ウェルベック(ヤング 81分)、ファン・ペルシ
レアル・マドリー:ディエゴ・ロペス、アルベロア(モドリッチ 59分)、ラモス、バラン、コエントラン、ケディラ、アロンソ、エジル(ペペ 71分)、ディ・マリア(カカ 45+1分)、イグアイン、クリスチアーノ・ロナウド

• その10年前の2002-03シーズン準決勝では、ブラジル代表FWのロナウドが活躍。敵地マンチェスターでの第2戦でハットトリックを達成し、スタンディングオベーションを受けながらオールド・トラフォードのピッチを去った。しかし、この第2戦に4-3で勝利を収めたのはユナイテッドで、その夏にマドリーヘ移籍するデイビッド・ベッカムが残り20分間で2ゴールをマーク。ただしユナイテッドはスペインでの第1戦を1-3で落としていたため、2試合合計5-6でマドリーに競り負けた。当時現役だったジダン監督は、この2試合で180分間プレー。第1戦でルイス・フィーゴとラウール・ゴンサレスのゴールをアシストした。

• 1999-2000シーズンのUCL準々決勝では、連覇を狙ったユナイテッドにマドリーが2試合合計3-2で勝利。スペインで初戦を0-0で終えたあと、敵地マンチェスターで3-2の勝利を収めた第2戦ではラウールが2ゴールを記録した。

• ユナイテッドが2試合制の勝負で唯一マドリーを倒したのは、欧州初制覇を成し遂げた1967-68シーズンの欧州チャンピオンズカップ準決勝だった。マンチェスターでの第1戦では、ジョージ・ベストの1点でユナイテッドが勝利サンティアゴ・ベルナベウでの第2戦ではユナイテッドが0-2、1-3から反撃し、3-3のドローで勝ち抜けを決めた

• 対するマドリーは、2度目の欧州チャンピオンズカップ優勝を果たした1956-57シーズンの準決勝でユナイテッドを退けた。第2戦では0-2から追い上げたユナイテッドと2-2で引き分けたものの、地元スペインで3-1と快勝した第1戦が決め手になった。

過去の戦績

レアル・マドリー
• 欧州カップ戦での戦績は、過去18試合で12勝5分け1敗。この間、唯一の黒星は2016-17シーズンのUCL準決勝第2戦でアトレティコ・マドリーに1-2で敗れたが、このときも2試合合計では4-2と勝ち抜けている。

• イングランド・プレミアリーグのチームとの対戦ではここ10試合負けがない(7勝3分け)。最後に敗れたのはリバプールに大敗した2008-09シーズンのUCLラウンド16第2戦で、0-4というスコアはマドリーにとって、UCLでは最多得点差での敗北となっている。

• 直近で対戦したプレミアリーグのチームは、ユナイテッドと同じ街のライバル、マンチェスター・シティーFCだった。両チームが対戦したのは2015-16シーズンの準決勝で、マドリーがホームでの第2戦を1-0で制し、2試合合計でも同じスコアで勝ち抜けた

• イングランド勢との通算成績は34試合で14勝10分け10敗、48得点38失点。

• 大会決勝だけを見ると、イングランド勢との戦績は0勝3敗と1度も勝っていない。1970-71シーズンのUEFAカップウィナーズカップ決勝と1998年のUEFAスーパーカップでは共にチェルシーに敗れ、1980-81シーズンの欧州チャンピオンズカップ決勝ではリバプールに0-1で屈している

• 欧州カップ戦におけるマドリーのPK戦の戦績は2勝2敗:
5-3 vs クラブ・アトレティコ・マドリー、2015-16シーズンUEFAチャンピオンズリーグ決勝
1-3 vs FCバイエルン・ミュンヘン、2011-12シーズンUEFAチャンピオンズリーグ準決勝
3-1 vs ユベントス、1986-87シーズン欧州チャンピオンズカップ2回戦
5-6 vs FKツルベナ・ズベズダ、1974-75シーズン欧州カップウィナーズカップ準々決勝

マンチェスター・ユナイテッド
• 欧州カップ戦で11試合無敗を継続中(8勝3分け)。昨シーズンのUELグループステージ第4節でフェネルバフチェFKに1-2で敗れたのを最後に負けがない。このイスタンブールでの試合を含め、ユナイテッドは直近9試合で5敗していた。

• ジョゼ・モウリーニョ監督率いるユナイテッドは、昨シーズンのUEL準決勝でスペイン勢のRCセルタ・ビーゴを下した。第1戦はマーカス・ラッシュフォードのFKで1-0と先勝ホームでの第2戦はマルアヌ・フェライニの先制点を守り切れず1-1のドローに終わったが、2試合合計2-1で決勝に駒を進めた。

• 敵地ビーゴでの準決勝第1戦で勝利を収めた結果、スペインのクラブとの戦績は過去10試合で2勝4分け4敗となった。過去21試合に範囲を広げると、レッド・デビルズ(ユナイテッドの愛称)の戦績は5勝9分け7敗となる。

• これまでにスペイン勢と49試合を戦い、通算成績は13勝20分け16敗、61得点68失点。

• 過去にスペイン勢と3回決勝を戦っているが、その対戦相手はすべてFCバルセロナだった。ロッテルダムで行われた1990-91シーズンのUEFAカップウィナーズカップ決勝では2-1で勝利を収めたが、UCLではローマでの2008-09シーズン決勝に0-2、さらにロンドンでの2010-11シーズン決勝に1-3と、いずれも敗れている。

• ユナイテッドはUEFA主催クラブ大会で3度のPK戦を経験し、通算成績は1勝2敗:
6-5 vs チェルシーFC(2007-08シーズンUEFAチャンピオンズリーグ決勝)
3-4 vs FCトルペド・モスクワ(1992-93シーズンUEFAカップ1回戦)
4-5 vs ビデオトンFC(1984-85シーズンUEFAカップ準々決勝)

両チームのつながり
• ユナイテッドのモウリーニョ監督は、2010年から2013年にかけてレアル・マドリーを率いていた。2012年には史上最高となる勝ち点100でスペイン・リーガのタイトルを獲得。その前年にもスペイン国王杯を制した。さらにマドリーを率いていた3シーズンすべてで同クラブをUCL準決勝に導いた。

• マドリーがユナイテッドに勝利した2002-03シーズン準々決勝の2試合に、現在メレンゲスを率いるジダン監督は選手として出場した。しかしユベントス在籍時の1998-99シーズンUCL準決勝では、ユナイテッドの前に敗れた経験を持つ。ユベントスがオールド・トラフォードで2-3と屈した1997年10月の一戦では、チームは敗れたもののゴールを決めている。現役時代のユナイテッドとの対戦成績は4勝1分け3敗。

• マドリーのクリスチアーノ・ロナウドは、2003年から2009年にかけてユナイテッドでプレーし、3度のプレミアリーグ優勝を経験。さらにFAカップと2008年のUCLを制している

• ユナイテッドのGKダビド・デ・ヘアは、2009年から2011年までアトレティコ・マドリーのゴールを守っていた。この間、マドリーとは5試合を戦ったがすべて敗れている。

• ユナイテッドのアンデル・エレーラは、2008年から2011年までレアル・サラゴサに、その後2014年まではアスレティック・クラブに在籍。マドリーとは6試合で対戦し、1勝5敗の成績を残した。

• ユナイテッドのフアン・マタはマドリーの下部組織で4年間を過ごしたが、トップチームでプレーすることはなかった。2007年にはバレンシアCFへ移籍し、2009年の古巣相手の一戦ではゴールを挙げて3-0の勝利に貢献している。

• ユナイテッドのエリック・バイイは、ビジャレアルCFの選手として臨んだ2試合目が2015年3月1日、敵地で1-1と引き分けたマドリー戦だった。次のシーズンはリーグ戦の同じカードで2試合に出場。両チームが共にホームゲームで勝利する結果に終わった。

• マドリーのガレス・ベイルはトッテナム・ホットスパー在籍時の2012年9月29日、ユナイテッドに敵地で3-2と競り勝った一戦でゴールを挙げた。これはトッテナムにとって、オールド・トラフォードで実に23年ぶりとなる勝利だった。

• ベイルは2007年から2013年まで、ルカ・モドリッチは2008年から2012年までトッテナムでプレーしている。

• マドリーのトニ・クロースはFCバイエルン・ミュンヘン在籍時の2013-14シーズン、ユナイテッドを2試合合計4-2で下したUCL準々決勝に出場していた。

• ユナイテッドのダリー・ブリントはAFCアヤックス在籍時にUCLグループステージでマドリーと3回対戦したが、すべて大差で敗れている。2011-12シーズンはホームで0-3と敗れ、翌シーズンはホームアウェーのいずれも1-4で屈した。

• ユナイテッドのヘンリク・ムヒタリアンが在籍した当時のボルシア・ドルトムントは、2013-14シーズンのUCL準々決勝でマドリーと対戦。ホームの第2戦には2-0で勝利したものの、0-3で敗れていた第1戦の結果が響き、敗退が決まった。

• ユナイテッドのポール・ポグバは2014-15シーズンのUCLでマドリーを敗退に追い込んだユベントスの一員として、1-1のドローに終わったサンティアゴ・ベルナベウでの準決勝第2戦に出場した

• 代表でのチームメート:
ダビド・デ・ヘア、アンデル・エレーラ、フアン・マタとイスコ、セルヒオ・ラモス、ダニ・カルバハル、ナチョ(スペイン)
ポール・ポグバとラファエル・バラン(フランス)