バルサ、歴史的逆転勝利で8強へ

パリ・サンジェルマンとの第1戦を0-4で落としていたバルセロナが第2戦で6-1と圧勝し、UEFAチャンピオンズリーグ史上最大の逆転劇を実現。後半ロスタイム5分に生まれたセルジ・ロベルトのゴールが決勝点となった。試合のハイライト映像もこの記事からどうぞ。

途中出場のセルジ・ロベルトが土壇場で決めたゴールが決勝点となり、バルセロナはUEFAチャンピオンズリーグ史上最大の逆転劇を実現。パリ・サンジェルマンを退けて準々決勝へ駒を進めた。

第1戦を0-4で落としていたバルサが突破を果たすためには、前例のない逆転劇を起こす必要があった。その“レモンターダ”(逆転劇の意味)がにわかに現実味を帯びたのは試合開始直後。ルイス・スアレスがヘディングを押し込み、開始から3分を待たず1-0とした。

アウェーで調子が上がらないパリの立場は、前半のうちにさらに危うくなる。スアレスがはたいたボールに抜け出したアンドレス・イニエスタが、ゴールライン際からヒールで折り返す。パリのDFライバン・クルザバはこれに対応できず、自軍のゴールネットを揺らしてしまった。

さらに後半開始早々には、ネイマールがトーマス・ムニエルに倒されてPKを獲得。これをリオネル・メッシが確実に沈め、バルサは2試合合計で1点差に詰め寄る。しかし62分、パリはその直前にポストをたたくシュートを放っていたエディンソン・カバーニが得点。強烈な一撃をゴールの高い位置に突き刺し、過熱しかけていたカンプ・ノウのムードに水を差した。

カバーニには2点目のチャンスも訪れたが、ゴール前に抜け出して放ったフィニッシュはバルサの守護神マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが足で辛うじて阻止。さらにアンヘル・ディ・マリアもホームチームのゴールに迫ったものの、時間をかけすぎて決定的なゴールは奪えなかった。すると88分、ネイマールが鮮やかなFKを直接決め、バルサの希望を再燃させる。さらにスアレスがエリア内でマルキーニョスのファウルを誘ってPKを獲得。これをネイマールが沈め、予測不能なフィナーレの舞台を整えた。

セルジ・ロベルトが決勝点を奪う
セルジ・ロベルトが決勝点を奪う©Getty Images

再びあと1ゴールとしたホームチームに与えられたロスタイムは5分。その最後の1分で、ネイマールがパリの最終ラインの上にパスを浮かせると、裏に抜け出た途中出場のセルジ・ロベルトがボールを押し込む。そしてカンプ・ノウは歓喜の渦に包まれた。

キープレーヤー:ネイマール
バルセロナ全選手による全身全霊の貢献がなければ、この奇跡は起きなかったはず。とはいえ、試合がスリル満点のクライマックスを迎えるなか、とりわけ輝きを放ったのはネイマールだった。前半にも鋭く弧を描くシュートでパリに脅威を与えていたブラジル代表FWは、鮮烈なFKを直接決めてホームチームに希望をもたらすと、直後にPKを沈めて相手を再び窮地に立たせた。驚異的なセルジ・ロベルトのゴールを演出したのも、やはり彼だった。

奇跡的突破を喜ぶバルサ陣営
奇跡的突破を喜ぶバルサ陣営©Getty Images

存在感を放ったセルジ・ロベルト
バルセロナはセルジ・ロベルトとジョルディ・アルバの両SBをスタメンから外し、いつにも増して攻撃的な布陣で試合に臨んだ。しかし一方で、パリにサイドを突かれた場合、イバン・ラキティッチとネイマールが不慣れな守備対応を強いられる可能性もあった。この試合のスコアが3-0となると、追い詰められたパリのウナイ・エメリ監督は反撃を決断。ホームチームのアキレス腱であるサイドを攻め、主導権を奪い返す。そこでバルサが投入したのがセルジ・ロベルトだった。レアル・マドリーと戦った2011年準決勝のアウェー戦でクラブ史に残る勝利を経験している歴戦のDFは、それを上回る劇的な大勝に大きく貢献。スーパーサブとなって土壇場で決勝点を決めた。ルイス・エンリケ監督は試合前に「相手がうちから4点を奪えるなら、うちは6点を決められる」と言っていたが、その通りになった。

バルサは逆転を信じ続けた
バルサは逆転を信じ続けた©AFP/Getty Images

自ら生命線を絶ったパリ
第1戦でスリリングな攻撃を披露してバルセロナを粉砕したパリだが、敵地カンプ・ノウでは立ち上がりから精彩を欠いていた。消極的な姿勢が裏目に出て、バルサの激しいプレスのえじきとなる。パスはなかなか3本以上続かなかった。そして何よりも大きな間違いだったのは、カバーニのゴールで勝負を決したかと思われたあと、攻勢を緩めてしまたったことだ。そのまま勝ち切るべきだったものを、心に油断が生じ、再び集中を欠いてしまった。そして今度ばかりは、それが命取りになった。