準決勝にも恐れることなく挑むモナコ

怖いもの知らずのモナコはUEFAチャンピオンズリーグで2004年以来となる準決勝進出を決めた。欧州での冒険がこのまま決勝の地カーディフまで続く可能性が高い理由を、UEFA.comのダビド・クロッサン記者が説明する。

©AFP/Getty Images

怖いもの知らずのモナコはUEFAチャンピオンズリーグで2004年以来となる準決勝進出を決めた。リーグ1首位チームの欧州での冒険がこのまま6月3日にカーディフで行われる決勝まで続く可能性が高い理由を、UEFA.comのダビド・クロッサン記者が説明する。

モナコを準決勝へ導いたゴールを観よう
モナコを準決勝へ導いたゴールを観よう

キリアン・ムバッペの存在
ムバッペと対峙することになるDFは皆、眠れぬ夜を過ごすことになるだろう。その脅威をわかっていても、この18歳の俊足ストライカーを止めることは難しい。その証拠に彼はマンチェスター・シティーからもボルシア・ドルトムントからも第2戦にゴールを奪っている。

フランスA代表でもデビューを果たしたばかりのムバッペは、ピッチ内外で勢いに乗っている。「君ならUEFAチャンピオンズリーグでの戦いを簡単そうにやってしまうだろう」と私が言ったとき、彼はそれを笑い飛ばしたが、先発出場4試合で5ゴールという結果は、私の読みが当たっていたことを意味している。

「恐れるべきは恐れることそのものである」
ラウンド16第2戦の前にレオナルド・ジャルディム監督が話していたように、攻撃サッカーは確かにモナコの“DNA”に刻まれている。しかし選手たちが、そのいつものサッカーをとてつもなく重要度の高い試合でもできるかどうかはまた別の話だ。

無頓着さと適応能力を併せ持つことは、めったにない天性の才能だが、モナコにはそれがある。フランクリン・D・ルーズベルトの有名な格言をサッカーに置き換えたとき、モナコほどその言葉にふさわしいチームはない。

チームメート
選手たちの仲が良くなければピッチ上で団結できないというわけではないが、親密であればそれに越したことはない。「僕らはピッチの外でも互いに楽しい時間を過ごしている仲間なんだ」とムバッペは私に教えてくれた。モナコは強い絆で結ばれたチームであり、選手たちは練習を離れても一緒に過ごすことが多い。

年齢で見ると24歳以下と30歳以上の2グループに分かれる。これが問題になるクラブもあるかもしれないが、モナコでは年長の選手たちが若手からエネルギーをもらっているようだ。練習ではムバッペがアニメ『ラグラッツ』のキャラクターに似ているといって、からかわれているという。

スピード、理性、そしてゴール
ムバッペ、そして左SBのポジションから攻撃参加するベンジャマン・メンディのスピードだけでなく、モナコはベルナルド・シウバやトマ・ルマーといった中盤の選手の技術も素晴らしい。19日の第2戦で2ゴールを演出したルマーは、これで決勝トーナメントでのアシスト数が5となった。

シウバはあまりいいボールさばきを見せられなかったものの、どの選手よりもピッチを広くカバーすることでその分を償った。ここに存在感と見事な実績を持ったFWラダメル・ファルカオが加われば、成功への材料は揃ったも同然だ。

不安要素
準決勝でモナコは自分たちよりUCL決勝トーナメントでの経験が豊富なチームと対戦することになる。今季はすでに54もの公式戦をこなしているため、疲れが出るのではないかという心配もある。さらに今季のUCLでは、1試合を除いて全試合で失点しているというのは好ましくないデータだろう。