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1988年 オランダが悲願の優勝

1988年 オランダが悲願の優勝
1988年大会で優勝したオランダ ©empics

1988年 オランダが悲願の優勝

1984年の欧州選手権で準決勝進出を逃していた西ドイツは、初めて自国開催する1998年の大会での巻き返しを期していた。

1986年のFIFAワールドカップで、2大会連続で決勝に進出した西ドイツは、フランツ・ベッケンバウアー監督が指揮して大会を迎えた。チームも、ユルゲン・クリンスマン、ユルゲン・コーラー、トーマス・ベルトルトらで強化され、ルディ・フェラーも故障から復帰。しかし、その前には手ごわいライバルが待ち構えていた。

王者フランスは予選敗退。ドイツの対抗馬に挙げられたチームには、パオロ・マルディーニやジャンルカ・ビアッリなど期待の若手を擁していたイタリアがあった。その両者が激突したグループ1の初戦は、1-1のドローで終了。その後は両チームともデンマーク、スペインを下し、得失点差で上回ったドイツが首位通過した。

グループ2には予選で好調だったイングランドが入っていたが、初戦でジャック・チャールトン監督率いるアイルランドに敗北。結局、いずれもグループステージ敗退に終わり、ソ連とオランダが準決勝に駒を進めた。アイルランドはオランダとのグループ最終戦を0-0のまま終えていれば勝ち上がれたはずだったが、82分に失点してしまった。

オランダの決勝点を決めたのはビム・キーフトだったが、リヌス・ミケルス監督率いるチームの中心はやはりフランク・ライカールト、ルート・フリット、マルコ・ファン・バステンのACミラントリオだった。ファン・バステンはソ連に0-1で敗れた初戦は途中出場にとどまったものの、次のイングランド戦ではハットトリックを達成。オランダに貴重な3-1の勝利をもたらした。

同じスコアでイングランドを退けたロシアは、準決勝でイタリアに2-0で勝利。オレグ・プロタソフも得点力を発揮し、ゴールを決めた。しかし、ハンブルクで行われた準決勝のもう一つの試合では、オランダが隣国ドイツを相手に32年ぶりとなる勝利を収め、それ以上の番狂わせを起こしていた。ローター・マテウスのPKで先制したドイツに対し、オランダはロナルド・クーマンのPKで同点とする。さらに、ファン・バステンが終盤のチャンスをものにし、チームを決勝進出に導いた。1974年FIFAワールドカップ決勝の雪辱を果たしたオランダは、再びソ連と戦うことになった。

オランダ国民の60%近くがテレビ観戦した決勝では、1970年代の“トータルフットボーラー”が果たせなかった悲願の達成に期待が集まった。ドレッドヘアをなびかせながら、フリットがヘディングで先制点をマーク。そして、勝負に決着をつける見事なゴールが生まれる。アーノルド・ミューレンが入れた山なりのクロスは、右サイドのファン・バステンへ。その位置からのシュートは無理なように思われたが、アクロバティックなボレーシュートはGKリナト・ダサエフを越え、ファーポストのすぐ内側のネットを揺らした。その後、ハンス・ファン・ブロイケレンもPKをセーブしてオランダの勝利に貢献したが、少年たちに最も大きな夢を与えたのは、何といってもファン・バステンのゴールだった。

最終更新日: 12年5月15日 19.37CET

http://jp.uefa.com/uefaeuro/season=1988/overview/index.html#1988+

1988

西ドイツ

オランダオランダ

豆知識

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歴史的瞬間

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大会ベストイレブン

 

出来事

欧州チャンピオンズカップ優勝:PSVアイントホーフェン(SLベンフィカと0-0で引き分けた後、PK戦に6-5で勝利)

欧州年間最優秀選手:マルコ・ファン・バステン(ACミラン)

ユーロビジョン・ソング・コンテスト優勝:セリーヌ・ディオン(スイス)の『Ne partez pas sans moi』

欧州得点王(ゴールデンブーツ賞):タンジュ・チョラク(ガラタサライSK)

ノーベル平和賞:国連平和維持軍(1956年から各地の紛争地での平和維持活動を展開)

夏季五輪陸上男子100メートル金メダリスト:カール・ルイス(米国)優勝記録は五輪新記録の9.92秒

F1年間総合優勝者アイルトン・セナ(ブラジル) マクラーレン所属

アカデミー作品賞映画:『レインマン』

主な出来事
9月27日: 同月24日のソウル五輪男子100メートル決勝で9.79秒の世界新記録を樹立したカナダ人短距離走者ベン・ジョンソンが、ドーピング検査で陽性反応を示して強制帰国。

9月29日: スペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故から2年半、ディスカバリー号がケープ・カナベラルから打ち上げられる。

12月2日: サイクロンがバングラデシュを襲い、死者数千人、被災者500万人の大惨事となる。

1988年生まれのサッカー関係者
二クラス・ベントナー、セルヒオ・ブスケツ、マッツ・フンメルス、ニコラ・カリニッチ、マルビン・マルタン、フアン・マタ、メスート・エジル、イバン・ラキティッチ、ヌリ・シャヒン、グレゴリー・ファン・デル・ビール