イタリアがイングランドとスコアレスのまま迎えたPK戦を4-2で制し、28日にワルシャワで行われるUEFA EURO 2012準決勝でドイツと対戦することになった。
互いにチャンスをつくった序盤を経て、イタリアのアンドレア・ピルロが中盤に君臨し、試合のリズムをコントロールした。しかし、イタリアはその優勢を得点に変えるまでには至らない。一方のイングランドはカウンターで絶えず相手に脅威を与えたが、こちらもゴールを生み出せず、勝負は延長戦を経てPK戦へ。イタリアのリッカルド・モントリーボが失敗してイングランドが優位に立つも、アシュリー・ヤングがクロスバーに阻まれて勝負は振り出しに。すると、ジャンルイジ・ブッフォンがアシュリー・コールのキックを止め、最後はアレッサンドロ・ディアマンティが決めて勝負がついた。
この試合の初めも、終わりと同様の興奮に包まれていた。開始5分までに両チームに先制のチャンスが訪れる。まずはダニエレ・デ・ロッシがゴールまで30メートルの位置からダイレクトで放ったハーフボレーで、イングランドの守護神ジョー・ハートを襲ったが、この一撃は惜しくもポストに阻まれた。
続いてイングランドが仕掛け、ジェームス・ミルナーのクロスが選手に当たって向きを変え、ゴール前にこぼれる。ちょうどそこへグレン・ジョンソンが駆け込んだが、ボールが足もとに入り過ぎてミートできず、力を欠いたシュートはブッフォンに難なく止められた。
その後も試合のペースは衰えず、イタリアは緻密かつエレガントな攻撃で先制点を狙う。ピルロの組み立てとアントニオ・カッサーノの質の高い動きで、相手守備陣の隙をうかがう。一方のイングランドはダイレクトなアプローチをとり、右サイドのジョンソンが再三駆け上がった。これに対し、負傷したジョルジョ・キエッリーニに代わって先発したレオナルド・ボヌッチ、そしてイグナツィオ・アバーテは、いずれもインターセプトでピンチの芽をつんだ。
アッズーリ(イタリア代表の愛称)がリズムに乗り始めると、ジョンソンは徐々に右SBの定位置へと押し込まれた。するとイタリアは左右の揺さぶりだけでなく、イングランドの最終ラインの壁を越える一本の縦パスに活路を見いだす。それが奏功しかけ、ピルロが浮かせた絶妙なパスからマリオ・バロテッリが抜け出すも、ジョン・テリーの見事なブロックによってシュートは阻止された。
カッサーノもコンビを組むバロテッリのチャンスを演出し、前半終了前には、ピルロとの連係から前半最大の決定機を生み出す。ピルロが入れたクロスを、カッサーノがファーサイドから頭で折り返す。そこへバロテッリが飛び込んだが、マンチェスター・シティーFCで共にプレーするジョリオン・レスコットに一足早くクリアされた。それでも、イタリアはハーフタイムをはさんで再び攻勢に出る。
まず、デ・ロッシがフリーでのボレーシュートをゴールの横へ外す。さらにバロテッリはハートに止められ、モントリーボは大きく開いたゴールを前にしながらシュートを浮かせてしまった。イタリアを牽引し続けたピルロは守備でも見せ、途中出場のアンディー・キャロルに空中戦で競り勝つ。この司令塔がボールを持てば誰も手を出せず、イタリアのゴールは時間の問題のように思われたが、0-0のまま時間だけが過ぎていく。土壇場でゴールに迫ったアントニオ・ノチェリーノもジョンソンに止められ、勝負は延長戦にもつれ込んだ。
延長戦では、ディアマンティのクロスが誰も触れないままファーポストをたたいた。また、ノチェリーノがヘディングでゴールネットを揺らすも、オフサイドの判定でゴールは認められず。それを除けば延長戦は何事もなく終了し、舞台はPK戦へ。これにイタリアが競り勝ち、イングランドはメジャー大会での7度目のPK戦で6敗目を喫した。イタリアは準決勝のドイツ戦に、累積警告で出場停止となるクリスティアン・マッジョを欠いて臨む。
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