ティーレマンスがチームで愛される理由

新たなフランク・ランパードとの呼び声も高いアンデルレヒトのユーリ・ティーレマンス。マンチェスター・ユナイテッドとの対戦を控える19歳のMFは、イングランドの強豪クラブへの移籍も噂されている。

©Getty Images

アンデルレヒトの逸材、ユーリ・ティーレマンスにUEFA.comがスポットライトを当てた。この19歳のマエストロには近い将来、マンチェスター・ユナイテッド以外のクラブからも好条件のオファーが届きそうだ。

評価
「ティーレマンスは怪物だ。彼を上回る選手はそういない」
かつてアンデルレヒトで司令塔として活躍したパル・ゼッターベリ氏

「我々はティーレマンスが並外れた才能の持ち主だということを常に思い知らされてきた。これから大成する選手は誰かと聞かれれば、最初に彼の名前を挙げるよ」
アンデルレヒトのユースチームを指導するモアメド・ウアービ氏

「技術と自身の特徴を生かし、相手選手のミスを誘発できる選手だ。ロングパスで攻撃の起点になることもできる。年齢は重要ではない。試合を重ねるたびに成長していくはずだよ」
アンデルレヒトとベルギー代表のレジェンド、パウル・ファン・ヒムスト氏

現在の実績
ベルギー代表:3試合、0得点
UEFA主催クラブ大会:34試合、5得点
国内戦:138試合、29得点

ハイライト:ユナイテッドとアンデルレヒトが前回対戦した試合を観よう
ハイライト:ユナイテッドとアンデルレヒトが前回対戦した試合を観よう

トリビア
• アンデルレヒト近郊の街サン=ピエール=ルウ出身。5歳のころからアンデルレヒトのスカウトに注目されており、10番を背負いながら各世代のユースチームでプレーしてきた。トップチームにデビューしたのは2013年7月28日、ロケーレンと対戦したベルギー1部リーグの試合。16歳の誕生日から2カ月後のことだった。

2013年10月2日にはUEFAチャンピオンズリーグのオリンピアコス戦で先発し、大会史上3番目に若い16歳148日でUCLのピッチに立った。

• 元々のポジションは守備的MFだったが、スピードや攻め上がりのタイミング、キラーパスを供給するセンス、そして両足から繰り出されるシュートを生かすため、より攻撃的な役割を担うようになった。「完璧だね」とティーレマンス。「ユース時代にはいつも10番としてプレーしていたよ」

• アンデルレヒトのユース育成部長のジャン・キンデルマンス氏は、ティーレマンスをベルギー代表のアクセル・ビツェルに近い選手と評価。そのほかにもフランク・ランパードとの共通点を指摘されるが、本人はジネディーヌ・ジダンに憧れていたと言う。

• プレシーズンにユナイテッドのジョゼ・モウリーニョ監督から何度も電話を受けたという噂を完全否定。「モウリーニョ監督には心から敬意を払っているし、ほかにも数多くの監督を尊敬している。でも彼(モウリーニョ監督)と連絡を取ったことは一度もないんだ。今は自分のことに集中しているよ。明日の夜の大切な試合のことしか考えていない」

• 最近父親になった。

• アーセナル、トッテナム、ユベントスなど数クラブに興味を持たれており、本人はどのリーグでプレーしても構わないと公言しているが、英語でよくツイートする。元ベルギー代表FWのマルク・デグリース氏は、確実に先発できるよう規模の小さいクラブヘ行くべきだと提言。ティーレマンスも同じ考えのようで、「マルクが言う通り、ベンチ要員で終わらないようにしたい」と語った。

• アンデルレヒトのスポーツディレクター、ヘルマン・ファン・ホルスベーク氏は今年1月、ティーレマンスをこれだけ長くチームにとどめておけたことに驚いていると認めた。「我々があれほどのタレントと4シーズンを過ごせたのは異例のことだ。欧州で最も将来を期待される若手の1人として、あらゆるリストにティーレマンスの名前が載っている」

• 母親の祖国であるコンゴ民主共和国の代表としてもプレーできたが、自身が生まれ育ったベルギーを選択。オランダと1-1で引き分けた親善試合でA代表にデビューすると、3-3で引き分けた3月28日のロシア戦で初先発を果たした。

ティーレマンスは今夏にベルギーを離れると噂されている
ティーレマンスは今夏にベルギーを離れると噂されている©Getty Images

本人のコメント
「プレッシャーを感じることは実際、あまりないんだ。多くを期待されていることはわかっているけど、僕にはより高いレベルでプレーできる力があると思うし、自分自身に多くを要求している。将来的にもっとレベルの高いリーグでプレーするためにも、さらに身体を鍛えないとね。きれいにパスを通すのは楽しいし、見栄えのするサッカーが好きだけど、ときにはもっとハードワークしなければいけないこともわかっているよ」

「ゴールを決める気分はいつだって最高さ。本当にね。でもここで、このスタジアムでゴールを決めることほど嬉しいものはない。子供のころ、ほかの選手がゴールを決める姿を見て『いつか自分も』と思っていて、それが現実になったんだからね。ここで育ち、ここで暮らしてきたからこそ、家族の一員のような実感がある」