プレビュー:ユナイテッド vs アンデルレヒト

マンチェスター・ユナイテッドとアンデルレヒトがUEFAヨーロッパリーグ準々決勝第2戦に臨むのを前に、UEFA.comのイアン・ホリーマン記者が勝負の行方を左右するとみられる3つのポイントを分析した。

©Getty Images

UEFAヨーロッパリーグ準々決勝第1戦をドローで終えたマンチェスター・ユナイテッドとアンデルレヒトは20日、オールド・トラフォードで勝負を決する第2戦に臨む。

13日の第1戦では、終盤にレアンデル・デンドンケルのヘディングが決まり、ホームのアンデルレヒトが1-1のドローに持ち込んだ。この結果に力を得たアンデルレヒトは、下馬評を覆す結果を出そうと意気込んでいる。一方、ユナイテッドはこうした番狂わせを全力で阻止したいところだ。UEFA.comでは第2戦で勝負の行方を左右するとみられるキーポイント3つを分析する。

ラッシュフォードは再び輝くか?
まだ19歳の若さながら、マーカス・ラッシュフォードはもはや決して無名の存在ではない。とはいえ、アンデルレヒトは第1戦で「この新星をどうやって止めるのか?」という難問に答えを見いだせないでいた。ユナイテッドは試合を通じてアタッキングサードでの攻めに精彩を欠いていたが、そんななかでもコンスタントに相手の脅威になっていたのが彼だった。

ハイライト:アンデルレヒト 1-1 ユナイテッド
ハイライト:アンデルレヒト 1-1 ユナイテッド

第1戦の前半、ラッシュフォードはサイドにポジションを取り、ダイレクトプレーとマークを振り切る天性の読みという持ち味を存分に発揮した。前半には、ズラタン・イブラヒモビッチに送ったクロスがチャンスを生んでいる。このときは相手GKルベン・マルチネスのナイスセーブに阻まれたものの、ヘンリク・ムヒタリアンが奪った先制点のシーンも、やはりラッシュフォードのシュートをマルチネスが弾いたところに詰めたものだった。

ユナイテッドを率いるジョゼ・モウリーニョ監督は第1戦の試合後、自らのFW陣に対し、決定力不足だと苦言を呈していたが、ラッシュフォードに個別にかけた言葉は、そこまで辛辣ではなかったはずだ。実際、ホームチームに警戒感を抱かせるほどのプレーを見せたのは、この若きイングランド代表のみだった。アンデルレヒトは第2戦で、ラッシュフォードの勢いを押さえられるだろうか? かたやユナイテッドは、この才能あふれる若手を生かす最良の策を編み出せるだろうか? こうした疑問への答えが、準決勝進出の成否を分けることになるかもしれない。

ハイライト:ユナイテッドとアンデルレヒト、前回の対戦は?
ハイライト:ユナイテッドとアンデルレヒト、前回の対戦は?

アンデルレヒトのサイド攻撃は再び機能するか?
前後半ともに序盤を優勢に進めたのはアンデルレヒトで、ホームのファンの熱い声援と、(間違いなく)監督からのアドバイスを受けて、ユナイテッドを封じ込めるプレッシングを披露。試合後の記者会見で、チームを率いるレネ・バイラー監督は「ムッシュ・モウリーニョをいら立たせたうちの選手たちに称賛を送る」と胸を張った。これは何も、86分に生まれたデンドンケルの同点ゴールのことだけを指していたわけではない。

確かにアンデルレヒトのサイド攻撃は、モウリーニョ監督をいら立たせるに十分だった。なかでも出色だったのが左サイドのフランク・アチェポングだ。チーム得点王のウカシュ・テオドルジクが肩の負傷でベンチスタートにならず、先発出場してエリア内に張っていたら、ゴールが生まれていてもおかしくないクロスもあった。

惜しくもマッシモ・ブルーノのシュートミスで先制点にはならなかったが、この試合最初の得点機も、左サイドからのクロスがきっかけだった。さらに終盤には、イバン・オブラドビッチが同じく左から上げたクロスが、デンドンケルの同点ゴールにつながっている。アンデルレヒトはこの経験から学び、オールド・トラフォードで生まれるあらゆるチャンスをモノにする必要がある。

第1戦は沈黙したイブラヒモビッチ
第1戦は沈黙したイブラヒモビッチ©Getty Images

ズラタンの逆襲はあるか?
イブラヒモビッチが前回コンスタン・ファンデン・ストック・スタジアムを訪れたのは2013-14シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ・グループステージでのことだった。アンデルレヒトのファンは4得点と大暴れしたその試合の再現を恐れていたが、ユナイテッドの背番号9をつけて登場した今回は、前回ほどのインパクトはなかったようだ。

実際には、ブラム・ヌイティンクとセリーヌ・ムボジのCBコンビが自らの務めを熱心に果たし、この元スウェーデン代表は手も足も出ない状態だった。

モウリーニョ監督はユナイテッドのFW陣について、「まるで親善試合」のようなプレーしか見せなかったと非難したが、がっちりとコンビを組んでイブラヒモビッチを沈黙させたアンデルレヒトのCB2人には、この言葉は当てはまらないだろう。ただし第2戦では、このユナイテッドのエースFWが名誉挽回をかけて猛攻を仕掛けてくるのは確実で、アンデルレヒトは用心が必要だ。